東北石神様百選

2022.09.07 Wednesday

つい最近「東北石神様百選」という書籍が発売されました。著者である山田政博氏が東北地方における石の信仰形態を探るために、磐座や石神様として祀られている約200カ所をリスト化し、自身の足で巡り、さらに100カ所を選定してできた書籍が「東北石神様百選」です。

 

200カ所巡るには年単位の時間が必要です。どこへ行くのか選定するにしても参考にする資料代、現地に行くための交通費(電車)やガソリン代(車)その他諸々の経費はだいぶかかったことだろうと思います。そして何よりも著者の石に対する労力と意気込みがこの書籍に詰め込まれているのを感じ取ることができました。

 

この「東北石神様百選」の中に丸森だけで4カ所も紹介されており、個人的にはうれしい内容となっております。全ページ、フルカラーでしかも石神様の詳しい行き方まで書いてあるので、コロナ禍でなかなか旅行に出かけられない方にとって魅力のある書籍となっております。

 

表紙

 

丸森の立石が載っています。

 

詳しい行き方の地図

 

丸森の巨石伝説が載っていました。他の巨石ホームぺージもおすすめです!

 

 

「東北石神様百選」の定価は税込みで2200円。購入は「りらく」からできるそうです。金山図書館に一冊、寄贈致しましたので、興味のある方はご覧になってはいかがでしょうか。

狼と巨石

2021.07.19 Monday

だいぶ前のことになりますが、数々の丸森の巨石を訪ねる中にある法則性に気が付いたことがありました。それは狼に関連する場所にはなぜか巨石が多いということです。

 

狼といえば山津見神社(眷属が狼)。「丸森の巨石伝説」では町内に分祀された山津見神社を何ヶ所か紹介しました。ホームページ内を探すのは大変だと思いますので、以下にまとめてみました。

 

 虎捕山山津見神社 

 

なぜ丸森町内に狼の石碑や木像、山津見神社があるのかといいますと福島県飯館村にある虎捕山山津見神社が関係するとのことです。本家にあたる山津見神社の山頂には大きな石がありとても見晴らしが素晴らしいところです。神社の建物は残念ながら焼失してしまいましたが2015年に再建されたとニュースで知りました。

 

2013年4月2日発行の福島民友

 

焼失前の山津見神社(※2008年に撮影)

 

狼の石像(左)

 

狼の石像(右)

 

福島県飯館村の虎捕山山津見神社へ参拝に行った時のホームページはこちら

虎捕山山津見神社と関連のある巨石、旗立て石

 

 黒佐野の山津見神社 

 

黒佐野に山津見神社があるのをご存じでしょうか。境内には巨石は無いものの付近には黒佐野の大石があります。

 

黒佐野鳥野子にある山津見神社

 

いわれ

 

黒佐野の大石2

黒佐野の大石1

 

 川田島の山津見神社 

 

川田島の山津見神社はこんもりとした山の頂上にある神社です。桜の名所として知られています。何年か前、桜の咲いた時期に撮影したデータがなかなか見つからないので、直接行って撮影してきました。

 

赤い鳥居

 

川田島の山津見神社

 

子安観音様

 

川田島の山津見神社にはいわれのある巨石はありませんが、付近には大きな石が点在している場所です。

 

 

 町内の山津見神社 

 

丸森町筆甫東山の山津見神社

 

丸森町筆甫郡見の山津見神社

 

丸森町筆甫夫婦岩

 

 青葉・熊野神社 

 

木でできた狼像は青葉の熊野神社境内にある山神神社に祀られています。

 

平成28年、青葉熊野神社境内に移された山神神社

 

木でできた狼像

 

以前の山神神社(※別の場所にありました)

 

熊野神社の巨石

 

 佐野・山神社 

 

青葉・熊野神社に近い佐野・山神社にも木でできた狼像が祀られています。山神社の向いの川には弁慶石と呼ばれる巨石があります。

 

佐野の山神社

 

木でできた狼像

 

佐野弁慶石

 

 筆甫の狼の伝説 

 

平松から霊山に通じる笹ノ峠には、山の神のお使いで、旅人の通行安全を守る狼がいたといわれています。(※ふるさとの伝説より)

 

笹ノ峠の巨石

県道45号線の山神

 

 筆甫にお住いのMさんのお話 

 

中国で戦争中、筆甫出身の兵隊さんが部隊からはぐれてしまったが白い狼に案内してもらって助かったという。

 

 鹿狼山 

 

福島県新地町と丸森町大内の境にある鹿狼山、標高は430メートルのとても見晴らしの良い山です。鹿狼山には手長足長という神様が住んでおり、老鹿を愛し白狼を飼いならしていたとのことです。

 

鹿狼山

 

鹿狼山の硯石

 

 狼の目撃情報 

 

滅んだはずの狼ですが、小学生の頃、目撃者の話を児童書で読んで「もし山で遭遇したらどうしようか」と本気で心配していました。今となっては懐かしい思い出です。とうの昔に捨てたと思っていた本がまだありましたので、当時の狼の目撃情報が掲載されているページを撮影してみました。

 

 

 

山津見神社や狼の伝説は飯館の佐須に近い筆甫や大内に多いようです。丸森の山は巨石が多いので私が山津見神社と強引に結び付けている感もあるかもしれませんが、興味深いと思いましたのでまとめてみた次第です。

道祖神19体目と庚申碑の写真追加

2021.04.06 Tuesday

道祖神様19体目は筆甫にあります古田地蔵堂の道祖神です。

 

 

丸森の巨石伝説 古田地蔵堂の道祖神

 


 

庚申供養塔のページに写真を追加しました。

 


 

古いソフトを使用しての更新ですが、何とか頑張っていきたいと思います。

道祖神18体目

2021.03.10 Wednesday

道祖神様18体目は耕野にあります大黒堂の道祖神です。

大黒堂へは10年前の3月9日に訪れました。ホームページではその当時の写真を使いました。

 

丸森の巨石伝説 大黒堂の道祖神

巨石が話題のラジオ

2021.03.07 Sunday

昨日のNHKラジオ・石丸謙二郎の山カフェを聴いていましたら、なんと「巨石」の事が話題になっておりました。ゲストは巨石写真家の須田郡司氏。

 

一昨年の9月にイワクラサミットin宮城では白石のホワイトキューブが会場でした。須田氏は巨石に関する講演をされ、翌日は大蔵山スタジオの山田会長と一緒に丸森の立石をご案内させて頂きました。

 

イワクラサミットin宮城

 

巨石に関するラジオ放送はめったにありませんのでお時間がありましたら聴いてみて下さい。面白いです。

 

 

NHKラジオ聴き逃しサービス 石丸謙二郎の山カフェ「巨石を仰ぐ

イワクラサミットin宮城

2019.08.16 Friday

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2019年9月21日に、宮城県白石市ホワイトキューブにてイワクラサミットin宮城が開催されます。宮城県で初めて開催するサミットだそうです。会員以外の方も参加可能です。

 

参加費:1500円(一般)、1000円(会員)
 

 

イワクラ学会ホームページ

 

大蔵山スタジオホームページ

牛石・鬼石・立石

2019.04.16 Tuesday

数日前、スマートフォンでニュースを読んでいると「牛石・鬼石・立石」という文字が目に入りました。「丸森の石も有名になったものだ」とよく読んでみると丸森ではなく岩手県一関市大東町の石の記事だったのです。その時は丸森町でないことにガクッとしてしまいましたが、石のある大東町の皆さんは奇岩登録されたのをきっかけに道路を整備していくとのことでした。(記事参照 岩手日日新聞社

 

奇しくも丸森町にも牛石・鬼石・立石があるので写真にて紹介したいと思います。

 

丸森の牛石・鬼石・立石

 

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耕野の牛石

 

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金山の鬼石

 

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丸森の立石

旧旗巻街道を歩く

2018.08.30 Thursday

戊辰戦争が終わって今年で150年。

丸森町も戊辰戦争とは無関係の土地ではありません。

 

大内青葉の旧旗巻峠は伊達藩最後の戦いがあった場所です。

かつて戦があった地でありますが、今では綺麗に整備された公園となっております。

 

公園内には旧道旗巻峠と彫られた石碑がございます。道路ができる前は歩いて相馬へ行っていたそうです。

 

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旧道旗巻峠を示す石碑

 

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現在、旧旗巻峠より相馬側は立入禁止となっております。

 

 

昔は山中を歩いて相馬へ行ったという話を聞くに及び、今でも道は残っているのか現地に行ってみました。(※旧旗巻街道を歩いた季節は今年の3月です。)

 

現在は立入禁止となって行くことはできません。

 

旧旗巻街道の探訪記については下のバナーをクリックして下さい。↓

 

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舟下りで気になった小山

2018.08.25 Saturday

先月30日、第2回かねやま結び塾(※金山まちづくりセンター主催)の阿武隈ライン舟下りで、阿武隈急行の鉄橋を過ぎた辺りに何となく気になる小山を見かけました。帰宅した後も気になっていましたので、後日改めて行ってみることにしました。

 

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緑に覆われている小山(※舘矢間側より撮影)

 

早速、気になる小山へ行ってみました。

 

阿武隈ライン舟下り乗船場を約1km過ぎたあたりに気になった小山がありました。

 

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高さは10メートル位で、頂上には椿の木があります。

 

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まるで日傘のような椿が印象的です。

 

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椿の隣には南無阿弥陀仏と彫られた石碑がありました。

 

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歩いた人を見守ったであろう南無阿弥陀仏碑

 

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阿武隈川と舘矢間の火山。

 

小山の頂上の南無阿弥陀仏碑の下の部分に寄進者のお名前が連名で彫られていました。丸森と梁川を歩く人の無事を願って建てられた石碑だと思います。この日はとても暑く、椿の日傘が印象的な石碑探訪でした。

新海誠展と巨石

2018.06.29 Friday

先月5月の毎週火曜日の夜は、東北福祉大学(※東口キャンパス)の3階にて一般の方を対象とした「坐禅ナイト」という坐禅会が行われており、全4回にわたりお手伝いさせて頂きました。曹洞宗東北管区センターの職員の方(※お坊さん)にお聞きしましたら、定員を超えてキャンセル待ちが出たほど興味を持って頂けたとのことでした。

 

「坐禅ナイト」も4回目を迎えた時、福祉大の1階にブルーシートを敷いて何かの準備で忙しそうでした。関係者の話を聞くと2016年の大ヒットアニメ映画「君の名は」で有名な新海誠監督の特別展があるとのこと。

 

2016年はテレビで盛んに「君の名は」は凄いと宣伝していましたが、特に興味を持つこともありませんでした。同じ東宝系でも、お館山の高さと大体同じ大きさの「シン・ゴジラ」の方に興味があったくらいです。

 

遅まきながら今年の1月、民放で「君の名は」を見るに及び、男性と女性と入れ替わるストーリー、緻密な日常の風景の描写、そして御神体の巨石が出てきたりと新海誠監督の世界観を知りたいと思うようになりました。どのような経緯で素晴らしい映画が出来上がったのか興味がありましたので、行ってみることにしました。

 

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入口

 

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シェアできるスペース

 

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新海誠展の隣の廊下には「東大寺と東北」「曹洞宗フォトコンテスト」「禅をきく会」のポスターが貼られていました。

 

当日は雨が降っていたのにも関わらず結構人が多く、監督の人気の高さを感じさせる展示会でした。男女年齢問わず熱心に原画や映像に見入っている方が多くいらっしゃいました。私の目的は「君の名は」で出てきた巨石の御神体について知りたかったのですが、特に触れるコーナーが無かったのが残念でした。

 

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「君の名は」で出てきた御神体の巨石と巨木

 

監督の出身地である長野県、そしてお隣の岐阜県は巨石が多い地域で、私も11年前に自転車で巡りました。ただ、体力的時間的に行けなかった所(※金山巨石群・位山・鳴石など)がありましたので、もし行くことがあればレンタカーを借りて見学してみたいです。

 

 

特別展に行けない方もいらっしゃると思います。「新海誠展」の図録を購入し金山図書館に寄付致しました。お時間がありましたら見て頂けたらと思います。