月
2012.09.30 Sunday
20代の時、九州方面を自転車旅をしていた時のことです。
予約していた天草ユースホステルにチェックインし、宿泊代金を支払うと、ペアレントが「どこから来たの?自転車で疲れたんじゃない?お茶を出すから飲んでいってよ」と言われ部屋に入る前に少しおしゃべりをしました。
「今ねぇこんな本(満月と魔力の謎・二見書房)読んでいるんだけど、今日は満月だから気をつけてね」と言われ、私は「えっ、なんで満月だと気をつけないとだめなんですか?」「実は、満月の日は、事故が多いんだよ」「本当ですか〜」「いや、本当なんだよ」とやりとりしたのを覚えています。
あれから月日はたち、今年の7月下旬、東京の神保町の古書店で、ユースホステルのペアレントが読んでいた「満月と魔力の謎」という本を偶然にも手に入れることができました。タイトルが胡散臭かったのですが、読んでビックリ。著者は元警察官で1982年から1991年まで兵庫県の人身事故のデータを整理・分析。さらに1982年から1991年の全国事故データ五百八十万件(人身事故)プラス九万四千七百件(死亡事故)を整理・分析したそうです。これだけでも買う価値はある本です(アマゾンなら安いです!)
膨大なデータを整理・分析した結果・・・
○人身事故は上弦の月と下弦の月が多い。
○死亡事故は新月・満月に多い。
○殺人事件は満月に多い。
なぜ、そうなるのか?本書での説明では、バイオタイド理論というらしく、地球の表面は80パーセントの海と20パーセントの陸でできている。人体も地表と同じく、80パーセントが水分で残りの20パーセントが固体でできている。ならば人体も月の引力の影響を受け、体内で潮汐が起きても不思議ではないとのことだそうです。結局、月の引力が人間の生理や感情に微妙な影響をおよぼし、交通事故発生の引き金を引いていたとの事。
この本を読んで思い出すのは、狼男伝説ではないでしょうか。満月の夜、普通の男の顔から体から毛が生え牙がむき出しになり、人を襲う。この伝説は西洋の話なので本当にあったのかどうか検証しようがありませんが、月の満ち欠けで人の感情が変わるのを昔の人は知っていたのかもしれません。
さて、月と丸森町は関係ないと思われますが、石碑に目を向けると、「二十三夜塔」「十三夜塔」と彫られたものが多く見られます。昔は月待といって、特定の月齢の夜に月の出を待ち、みんなで月を拝んでいました。現在では、すたれてしまいましたが、昔は講(女性中心)を作って集まることによって絆を深めていったのではないかと思います。
なぜ今日は9月30日なのに十五夜なのか?
今日は、旧暦(太陰太陽暦・月の満ち欠けを基準)で8月15日だからです。明治以前は、旧暦(太陰太陽暦)を使用するなど月を中心に生活していました。現在私たちの生活は太陽暦で1年を過ごしていますが、人間の体に影響を及ぼす月の満ち欠けを基準とした旧暦を気にしてもいいのではないかと思います。
長々と月に関して書いてしまいましたが、今日は十五夜の満月。あいにくの曇りでしたが、雲の向こうにある月に向かって手を合わせ拝みました。
筆甫北山観音堂境内にある二十三夜塔
雲に覆われて満月を見ることができませんでした。残念!
次に満月があるのは10月30日・11月28日・12月28日の3回です。
写真のような感じで、お供えしました。
最後に月と関係ありませんが、開花が10月にずれ込むと思っていた彼岸花が咲きました!
やっと咲きました。