天正伊達相馬対決「伊具を取るのはどっちだ」

2014.11.30 Sunday

24日ブログの続きです

13時半からの文化フォーラムでは「伊具を取るのはどっちだ」と題して3人の先生の講演を聞きました。
まず始めに「伊具の戦国と城館」と題し基礎知識として伊具郡内にある城について講演。次に「伊具を狙う相馬氏」と題して、相馬の立場から見た伊具について講演。最後に「伊達輝宗の伊具奪回作戦」と題して、伊達の立場から見た伊具について講演されました。この3人の先生方の講演を聞くことによって客観的に伊具の歴史を学ぶことができたのではないでしょうか。

3人の先生方の講演で一致していたことは、阿武隈川を中心とした伊具は重要な地域だったということです。相馬の立場では、伊達の動きにくさびを打てる地域、対して伊達の立場では、相馬に対する緩衝地帯ということで、お互いに譲れない所であったそうです。

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河北新報社「独眼竜政宗」 十八話より

この伊具盆地を東西に分ける阿武隈川は、古代は台町古墳、江戸期は年貢米を江戸に運ぶ手段として、近代は佐野製糸場が来たきっかけとなりました。白河が源流の阿武隈川は、福島で日中温められた水が丸森に入り気温が上がります。この阿武隈川の地域特性を生かしたのが養蚕です。明治時代、丸森は汽車の煙が桑の生育に良くないとのことで東北本線のレールが敷かれなかったと聞いております。

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阿武隈川を中心とした伊具郡内の桑園分布図
(※「亜米利加で大うけの佐野製糸」より参照)

明治から昭和にかけて取り残された感のある丸森ですが、国道113・349号線および県道等のインフラ整備、昭和63年の阿武隈急行の全線開通、そして今年の12月6日には常磐自動車道の山元〜相馬、南相馬〜浪江が開通することで、四市二町(白石市・角田市・山元町・新地町・相馬市・伊達市)の中継地点として重要になると思われます。さらに欲をいえば筆甫〜霊山間の県道45号線が開通すれば、自然豊かでありながら便利な地域になりうると私は信じています。

今回のフォーラムは戦国時代中心の講演でしたが、今後の伊具の将来を考える良いきっかけとなりました。(※写真はありませんが、昼食の戦国時代風のおにぎりとけんちん汁が美味しかったです!)


会場の雰囲気

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河北新報で掲載されている千葉真弓さんの「独眼竜政宗」が展示されてありました。

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丸森まちづくりセンターの2階ホールは人でいっぱいでした。
大分遠い所からの参加者の方がいらっしゃったようで、面白いイベントは距離じゃないと実感しました。

狼煙が4カ所からあがる予定が・・・・

2014.11.26 Wednesday

24日は「伊具を取るのはどっちだ」と題して、丸森まちづくりセンターにおいて文化フォーラムがありました。
13時半開演前の11時より丸山城・金山城・小斎城・矢ノ目館の4カ所より狼煙が上がる予定でしたので、ぎりぎりの10時50分に寺の用事を済ませ、法螺貝を持って金山城に。標高117メートルの小さい山といえど、敵を簡単に登らせない造りになっている山城だけに息が切れました。頂上に到着したのは11時ちょっと過ぎましたが、狼煙はまだ上がっていません。どうやらメインの小斎城で、メディアの取材を受けていて狼煙を上げる時間が遅れているとのことでした。

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金山城の最後の登りがきつい!!

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狼煙あげるには最高の天気です。

狼煙のあがる4カ所

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1.櫓のあるメインの小斎城。

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2.小斎城にほど近い矢ノ目館。

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3.伊達稙宗が隠居された丸山城。狼煙は麓から上げるそうです。

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4.金山城。

予定より25分過ぎて小斎城の狼煙が上がりました!

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花火が数発鳴った後、小斎城から狼煙が上りました。

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矢ノ目館からも。

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丸山城の麓からも狼煙が上がりました。ちょっと風があるようです。

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金山城はこんな感じです。

4カ所無事に狼煙が上りました。狼煙に呼応するかのように謎の煙が・・・

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小斎城の左側から煙が・・・

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金山城の麓からも煙が・・

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丸山城の奥から二つの煙が・・・一体これは・・・


おそらく、おじさんの野焼きでしょう。

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拡大写真を見てみると館矢間小学校付近と館矢間保育所の奥から煙が上がっているようです。
なかなか煙の立ち上り方がいいですね。


結局、4カ所からの狼煙と、おじさんの野焼き4カ所の煙をプラスして合計8カ所になった伊具盆地の風景でした。

今年は8ケ町村が合併して60周年記念ということで結果的に良かったのではないでしょうか。


狼煙が立ち上って法螺貝を吹いていると・・・






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カモシカさんが登ってきました。今日はサプライズが多いですね。

伊具を取るのはどっちだ−天正伊達相馬対決

2014.11.22 Saturday

24日は「伊具を取るのはどっちだ」と題して、伊達と相馬との戦いについての講演が丸森まちづくりセンターであります。
講演前の11時に、かつてお城があった所の4地点でのろしがあがるそうです。のろしは見たことが無いのでとても楽しみですね。13時半開演の「伊具を取るのはどっちだ」では、金山歴史伝承会会員の私も微力ながら協力させて頂くことになりました。入場は無料です。

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サイクリングで猫の石碑

2014.11.21 Friday

放射冷却で今朝は霜が降りるほど寒かったのですが、こういう日は空に雲が無いため日中はとても良い天気でした。
10時半過ぎ、太祖降誕会が終わった後、約1時間半ほど自転車で大内・丸森をサイクリングしてきました。
途中、「丸森の猫神さま(丸森町文化財友の会発行)」にも掲載されていない猫神さまを撮影。
車であれば、猫の石碑を見ることなく過ぎてしまうところですが、風を感じることのできるスローな自転車なればこそ出会えたものだと思います。猫の石碑の年号を見ると明治27年と彫られてあります。この時代は丸森はおろか日本にはまだ車が走っていない時代です。隣に馬頭観世音の石碑やお地蔵様があるなど、当時は徒歩での移動、そして馬や牛が動力だった頃の丸森を想像できる楽しいサイクリングでした。

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黒佐野から見た鎌倉山(お羽山さん)

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柿の色がとてもいいですね。

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晩秋といった感じの堂平山

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山王の猫神さま

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自転車の奥には「丸森の猫神さま」に掲載されていない石碑がありました。

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紀年銘が明治27年の猫神様。首輪がかわいいです。

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八雲神社のイチョウは今が見どころ。瑞雲寺のイチョウの葉は全部落ちてしまいました。

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雉子尾橋のバス停。いい感じの廃れ具合です。

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雉子尾橋から川を見たら鮒?の大群がいました。

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金山のシンボル、お館山(金山城)。頂上からの見晴らしは最高です。

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佐野製糸場の石垣。かつて石垣の上に生糸を作る工場がありました。

太祖降誕会

2014.11.21 Friday

今日11月21日は曹洞宗大本山総持寺を御開きになられた瑩山(けいざん)禅師様の誕生を祝う、太祖降誕会(たいそごうたんえ)です。

瑩山禅師様は1268年11月21日(陰暦10月8日)越前国(福井県)に生を受けました。観音信仰に厚い母親の影響を受け8歳で永平寺に入り三世義介禅師様のもとで修行されました。その後、師を求め諸国を巡り修行されています。

瑩山禅師様に関連するお寺としては、大本山永平寺(福井県) 宝慶寺(福井県) 大乗寺(石川県) 永光寺(石川県) 城満寺(徳島県) 大本山総持寺(神奈川県) などがあります。もともと総持寺は能登にありましたが火災で烏有に帰し、明治44年(1911年)に神奈川県鶴見に移転され現在に至ります。

瑞雲寺では午前10時に、お供え物をそなえ法会を行いました。

秋の鎌倉山でほら貝練習

2014.11.16 Sunday

今日は久しぶりに午後から時間が空きましたので、ほら貝を持って秋の鎌倉山登山をしてきました。
今回、黒佐野側から登ったわけですが、以前と比べて道のぬかるみが酷くなったように感じます。
頂上に到着し、鳥居をくぐって神社で参拝。その後、天狗の相撲取り場という岩場に向かいました。
見晴らしのいい岩場に到着し空を見上げると、晴れたり曇ったりで安定はしないものの、たまに雲間から太陽の光が差すと、山の斜面のオレンジ色が一層引き立っていました。
早速、見晴らしのいい岩場でほら貝の練習を始めました。しかし貝が冷えているためなかなかいい音が出ません。少し休憩して再び練習。岩場でほら貝練習する時は、なるべく遠い所に視点を定めて息を吹き込みます。なぜ遠い所なのかと言いますと、意識が遠くにあるか近くにあるかで音の出が違ってくるからです。今日は寒かったため低音中心で練習しました。
鎌倉山の紅葉は、あと一週間くらいでしょう。興味のある方は登ってみてはいかがでしょうか。

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羽山神社の鳥居
ここが鎌倉山の黒佐野登山口になります。

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登山道の何カ所かぬかるみがありました。ちょっと歩きずらいです。

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石の上に何かの動物の糞がありました。よく見ると植物の種が・・・。植物は子孫繁栄するため、動物に食べられることを前提にしているところに戦略性を感じます。

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頂上の落ち葉。こういう色は何となく落ち着きます。

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天狗の相撲取り場の岩場です。

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結構風が強かったです。

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太陽に照らされる鎌倉山の斜面。

鎌倉山についてはこちら

子どもまつり

2014.11.16 Sunday

昨日は子ども育成会主催の子どもまつりがありました。
次第を見てみますと、佐野製糸場跡・瑞雲寺での坐禅体験・工女の墓を巡って金山の歴史にふれてもらうプログラムとなっています。

今日の私の役割は、佐野製糸場跡・工女の墓での説明と坐禅の指導の二つ。
小学校低学年から高学年の子どもたちに佐野製糸場について説明することは、どの学年に対象を合わせるかという点で難しかったのですが、「そういえばあのお坊さん、なんだか製糸場について話していたなぁ」と記憶の片隅に残るようにお話しました。

瑞雲寺本堂では坐禅の体験をしてもらいました。
姿勢を正し、呼吸を整える坐禅を体験することによって、自分を見つめる一つのきっかけになったのではないかと思います。その後は、工女の墓をお参りしてまちづくりセンターへ帰りました。

金栄橋を渡る途中、橋の下を見ましたら鮭がいました。水がきれいな証拠です。
佐野製糸場が金山の地にできたのは水がきれいだったのが一つの理由です。製糸場は無くなっても水のきれいさはまだ続いていることに鮭の泳いでいる姿を見て感動しました。

まちづくりセンターに到着し、育成会の皆さんが作ったカレーを頂きました。とてもおいしかったです。
今日は、ウォーキング・自然・歴史・坐禅・食など五感をフルに体験できる楽しいおまつりでした。



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子どもまつりのプログラム

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瑞雲寺観音堂にて
かつて工女達がお参りしていた乙女観音像に手を合わせました。

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観音堂前で本物の繭を披露

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瑞雲寺本堂内での坐禅

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坐禅をして笑顔?の子供たち

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佐野製糸場工女のお墓をお参りしました。

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佐野製糸場の石垣を見ながらまちづくりセンターへ

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金栄橋を渡る子供たち

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橋の下を見たら鮭がいました。

明日の子供まつりに向けて

2014.11.14 Friday

明日の「子供まつり」では、金山小学校の生徒たちが佐野製糸場跡や工女の墓を巡ります。
6日に工女の墓周辺を掃除したばかりでしたが、念のため箒を持って行ってみますと、時期が時期だけに落ち葉がたくさんでした。約1時間ほど掃き掃除をして終了。今夜、風が吹かなければ明日は綺麗なままで参拝できるのではないでしょうか。

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9日も経つと結構葉っぱが落ちるものですね。

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かつて佐野製糸場内にあった測候所の石段です。字が見えるように土を落としました。

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綺麗に掃除しましたが、この間にも葉っぱが落ちていました。

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異様に多いどんぐり

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木の実は豊作のようですが、家の柿は1個しかなりませんでした。

伊具三城第4弾 金山城址と佐野製糸場跡、工女の墓をめぐるツアー

2014.11.12 Wednesday

まるもりグリーンツーリズム 伊具三城をめぐるツアーもはやいもので第4弾を数えるに至りました。

今年は佐野製糸場初代社長である佐野理八翁が亡くなって百回忌にあたる年でした。理八翁の遺訓は「利益は社会公共に還元」、二代目社長もこの言葉を引き継ぎ実践されました。午前の部は金山城がメイン。午後の部は佐野理八親子二代にわたる社会公共に還元された史跡と佐野製糸場関連史跡をメインにめぐってきました。(※社会公共に還元された史跡というのは、金山神社の石段、旧金山小学校跡地、避病院跡、測候所の石段等。その他に桜公園)

資料の一部
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今回、佐野製糸場跡をめぐるにあたり、手書きで金山の地図を作りました。


午前の部

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当日の朝、細長い雲がたなびいていました。

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金山小学校前の歩道を歩く参加者の方々

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空を見ると面白い雲が浮かんでいました。

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島崎家の門にて

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大日堂にて養蚕関連の石碑の説明をさせて頂きました。

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綺麗になったお館山の兵具蔵跡

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金山城の石垣

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金山城址からの眺め

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金山神社にて佐野理八翁頌徳碑と百九の石段の説明をしました。

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金山神社から金山まちづくりセンターへ向かう途中の小富士山の風景

午後の部

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工女達が拝んでいた乙女観音像を参拝

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工女墓への参拝

皆さんお疲れ様でした。

ひつじ雲と雪虫

2014.11.06 Thursday

午前中に佐野製糸場の石垣と工女の墓を掃除し終わり、午後は瑞雲寺の石段の掃除をしました。
この前の強風のせいで、杉の枝やイチョウの葉が大量に落ちていて、掃除が大変でした。
やっとのことで掃除が終わって杉の巨木の間から空を見上げると、見事なひつじ雲が。
急いで部屋に戻りカメラを持って撮影してみました。

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自然の芸術ですね

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本堂前から撮影

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本堂前には雪虫が舞っていました。