大内地区慰霊法要と梵鐘
2015.08.17 Monday
今年は終戦を迎えちょうど70年ということで節目の年であると巷ではいっていますが、私は毎年が特別の年だと思っています。
瑞雲寺本堂の一角に戦地で亡くなった兵隊さんの写真が置いてあります。私は小さいころからその写真を見て育ちました。写真の兵隊さんに限らず戦地で亡くなった方は、どんなに生きたかったか、どんなに故郷に戻りたかったかと思いを馳せるごとに、胸が締め付けられるような思いにかられます。
とある墓地には、台石が一緒で墓石が二つ並んでいる珍しいお墓があります。これは戦地で亡くなった夫の墓石と、後を追い数日後に自死された奥さんの墓石です。墓石は黙して語ることをしませんが、二人の刻まれた年月日を見ると何かを訴えてくるようで涙を禁じ得ません。今さら申すまでもなく、やはり戦争は無い方がいいです。
今日(15日)はその思いを胸に午前11時30分より、大内地区の徳寿坊公園内にある招魂碑前で慰霊法要を行ってきました。
公園内にある招魂碑
戦没軍馬供養塔
正午には瑞雲寺にある梵鐘を、戦争の惨禍を忘れず平和を祈念する為に約1分間鳴らしました。
梵鐘の左側には世界平和
右側には人類幸福と銘打ってあります。
瑞雲寺本堂の一角に戦地で亡くなった兵隊さんの写真が置いてあります。私は小さいころからその写真を見て育ちました。写真の兵隊さんに限らず戦地で亡くなった方は、どんなに生きたかったか、どんなに故郷に戻りたかったかと思いを馳せるごとに、胸が締め付けられるような思いにかられます。
とある墓地には、台石が一緒で墓石が二つ並んでいる珍しいお墓があります。これは戦地で亡くなった夫の墓石と、後を追い数日後に自死された奥さんの墓石です。墓石は黙して語ることをしませんが、二人の刻まれた年月日を見ると何かを訴えてくるようで涙を禁じ得ません。今さら申すまでもなく、やはり戦争は無い方がいいです。
今日(15日)はその思いを胸に午前11時30分より、大内地区の徳寿坊公園内にある招魂碑前で慰霊法要を行ってきました。
公園内にある招魂碑
戦没軍馬供養塔
正午には瑞雲寺にある梵鐘を、戦争の惨禍を忘れず平和を祈念する為に約1分間鳴らしました。
梵鐘の左側には世界平和
右側には人類幸福と銘打ってあります。
セミの命
2015.08.16 Sunday
セミの声もアブラゼミからツクツクボウシに変わり、何となく秋が近づいてきているような感じがします。
朝の4時頃でしょうか、いきなりミンミンゼミが鳴き出して目が覚めてしまいました。
とてもうるさいので、網戸を開けたら「ジジッ」とお墓のある方に逃げていきました。
セミの思い出といいますと、小学4年の時、夏の自由研究で「セミ」を取り上げたことです。
きっかけは、セミの羽化を偶然目にしたことに始まります。
暑い日の夕方、カブトムシを探そうと散歩をしていた時のこと。ふと、柿の木に目をやると見慣れない茶色の昆虫がゆっくり登っていき、ちょうどいい高さで止まりました。
「いったい何が始まるのか?」とじーっと見つめていると、背中が徐々に割れて白いモノが出てきます。どれくらい時が経ったでしょうか、体が全部出て羽が伸びきった時に、やっとセミだとわかりました。白と薄緑の羽化した神々しいセミの姿に小学生ながら感動する出来事でした。
羽化の感動をもう一度味わいたいと、次の日の夕方に散歩をしていると、同じ柿の木をセミの幼虫がゆっくり上へと登っているのを見つけました。
「また綺麗な姿を見ることができるかな」と観察していると、残念ながら背中が割れずに死んでしまいました。中には羽化の途中で死んでしまうのもありました。この死んだセミの幼虫を見るのはとても辛かったのを覚えています。
無事に羽化できたセミ、死んでしまったセミの幼虫を見ているうちに、この昆虫はどんな一生を送るのか自由研究で調べてみようと思いつきました。
翌日プールに入った後、金山図書館で昆虫の図鑑を開いてみると「セミのメスが生んだ卵が1年かかってかえり、約6年地中で暮らす。7年目の夏に羽化し約7日間ほど生きる(※色々説があるそうです)鳴いているのはオスで、メスは鳴かない」等のようなことが書いてありました。
自由研究では、羽化の観察と抜け殻の採取、日中はセミを採ったりして夏休みを過ごしました。模造紙には季節や時間によってセミの種類が違うこと、金山にいるセミ、泥のついた抜け殻はニイニイゼミ、十七年生きるセミの事などを書いて発表しました。しかし同級生から字が小さくて全然見えないと言われ学年代表に選ばれすらしませんでした。
残念な自由研究でしたが、私が得たものは大きかったです。それは、セミはその年に生まれ、やかましく鳴いて死んでゆく昆虫だと思っていたのが、約7日間を生きるために7年もの間地中で暮らす事実を知ることができたからでした。
セミに限らず私たちは、どうしても物事の表面だけを見がちです。綺麗に咲いた花は素晴らしいですが、そこに至るまで肥料や土壌、水やりのことまで思いをめぐらす方は少ないのではないでしょうか。食事だってそうです。今、目の前にあるご飯の一粒一粒が出来上がるまでいかに多くの人々の手数や苦労があったかを考えれば素直に「いただきます」と言えるのではないでしょうか。
あとどれくらいセミの鳴く日が続くことでしょうか。「あぁ、うるさいなぁ」と思わずに、7年の命がわかる人となりたいと思ったひと時でした。
アブラゼミ
朝の4時頃でしょうか、いきなりミンミンゼミが鳴き出して目が覚めてしまいました。
とてもうるさいので、網戸を開けたら「ジジッ」とお墓のある方に逃げていきました。
セミの思い出といいますと、小学4年の時、夏の自由研究で「セミ」を取り上げたことです。
きっかけは、セミの羽化を偶然目にしたことに始まります。
暑い日の夕方、カブトムシを探そうと散歩をしていた時のこと。ふと、柿の木に目をやると見慣れない茶色の昆虫がゆっくり登っていき、ちょうどいい高さで止まりました。
「いったい何が始まるのか?」とじーっと見つめていると、背中が徐々に割れて白いモノが出てきます。どれくらい時が経ったでしょうか、体が全部出て羽が伸びきった時に、やっとセミだとわかりました。白と薄緑の羽化した神々しいセミの姿に小学生ながら感動する出来事でした。
羽化の感動をもう一度味わいたいと、次の日の夕方に散歩をしていると、同じ柿の木をセミの幼虫がゆっくり上へと登っているのを見つけました。
「また綺麗な姿を見ることができるかな」と観察していると、残念ながら背中が割れずに死んでしまいました。中には羽化の途中で死んでしまうのもありました。この死んだセミの幼虫を見るのはとても辛かったのを覚えています。
無事に羽化できたセミ、死んでしまったセミの幼虫を見ているうちに、この昆虫はどんな一生を送るのか自由研究で調べてみようと思いつきました。
翌日プールに入った後、金山図書館で昆虫の図鑑を開いてみると「セミのメスが生んだ卵が1年かかってかえり、約6年地中で暮らす。7年目の夏に羽化し約7日間ほど生きる(※色々説があるそうです)鳴いているのはオスで、メスは鳴かない」等のようなことが書いてありました。
自由研究では、羽化の観察と抜け殻の採取、日中はセミを採ったりして夏休みを過ごしました。模造紙には季節や時間によってセミの種類が違うこと、金山にいるセミ、泥のついた抜け殻はニイニイゼミ、十七年生きるセミの事などを書いて発表しました。しかし同級生から字が小さくて全然見えないと言われ学年代表に選ばれすらしませんでした。
残念な自由研究でしたが、私が得たものは大きかったです。それは、セミはその年に生まれ、やかましく鳴いて死んでゆく昆虫だと思っていたのが、約7日間を生きるために7年もの間地中で暮らす事実を知ることができたからでした。
セミに限らず私たちは、どうしても物事の表面だけを見がちです。綺麗に咲いた花は素晴らしいですが、そこに至るまで肥料や土壌、水やりのことまで思いをめぐらす方は少ないのではないでしょうか。食事だってそうです。今、目の前にあるご飯の一粒一粒が出来上がるまでいかに多くの人々の手数や苦労があったかを考えれば素直に「いただきます」と言えるのではないでしょうか。
あとどれくらいセミの鳴く日が続くことでしょうか。「あぁ、うるさいなぁ」と思わずに、7年の命がわかる人となりたいと思ったひと時でした。
アブラゼミ
お盆入りの風景
2015.08.14 Friday
連日の猛暑から一転し、お盆に入り雨の日が多くなりました。
13日はお盆の入り。この日からお盆の棚経をする為に、町内を傘をさして歩いていたのですが、雨が強くなったり弱くなったりでやむ気配が感じられませんでした。この状態の雨降りだと今晩の盆踊りは取りやめかと思いきや、やるとの放送を聞いて驚きました。幸いにも盆踊り前の慰霊法要では小雨になり、ブルーシートが雨よけになって無事読経することができました。その後、盆踊り、花火大会が滞りなく進行されたと人づてに聞いて安心しました。実行委員会の皆さんの決断に感服です。
ブルーシートでやぐらを覆っています。
竹の燈籠
瑞雲寺での施食会法要
施食棚
瑞雲寺の石段にも竹の燈籠
迎え火にふさわしい色をしています。
花火大会
施食会法要が終わり、土手のあたりからタイミングよく花火が上がりました。
13日はお盆の入り。この日からお盆の棚経をする為に、町内を傘をさして歩いていたのですが、雨が強くなったり弱くなったりでやむ気配が感じられませんでした。この状態の雨降りだと今晩の盆踊りは取りやめかと思いきや、やるとの放送を聞いて驚きました。幸いにも盆踊り前の慰霊法要では小雨になり、ブルーシートが雨よけになって無事読経することができました。その後、盆踊り、花火大会が滞りなく進行されたと人づてに聞いて安心しました。実行委員会の皆さんの決断に感服です。
ブルーシートでやぐらを覆っています。
竹の燈籠
瑞雲寺での施食会法要
施食棚
瑞雲寺の石段にも竹の燈籠
迎え火にふさわしい色をしています。
花火大会
施食会法要が終わり、土手のあたりからタイミングよく花火が上がりました。
新盆のお知らせ
2015.08.09 Sunday
ハガキでもお知らせしましたが、8月13日から20日にかけて新盆を迎えるお宅に伺い読経する予定です。(※新盆とは平成26年6月26日から平成27年6月25日に亡くなった方)
何日何時にいけるかどうか確約できませんのでご了承下さい。
極端に朝早かったり、夜遅くに伺うことはございません。
お仕事で家にいない等、都合の悪い方は電話かハガキでお願い致します。
日中は留守にしているが、夕方なら大丈夫という方は、13日から15日の18時から本堂で行う施食供養にいらしてください。施食供養に出られた方のお宅には伺うことはございません。
お盆の準備についてはこちらです。
新盆の仏様が家に戻る時の目印となる高燈籠
何日何時にいけるかどうか確約できませんのでご了承下さい。
極端に朝早かったり、夜遅くに伺うことはございません。
お仕事で家にいない等、都合の悪い方は電話かハガキでお願い致します。
日中は留守にしているが、夕方なら大丈夫という方は、13日から15日の18時から本堂で行う施食供養にいらしてください。施食供養に出られた方のお宅には伺うことはございません。
お盆の準備についてはこちらです。
新盆の仏様が家に戻る時の目印となる高燈籠
塔婆専門店
2015.08.08 Saturday
今日は連日の猛暑から解放された涼しい一日でした。
ここぞとばかりに、お盆に向けて墓地の見まわりに行ってきました。
瑞雲寺境内にある歴代住職のお墓に二本の角塔婆が立っています。
片方の角塔婆の屋根の下では蛙が休んでいました。
角塔婆の屋根の下で休む蛙
寺に戻り、角塔婆が気になりましたのでネットで調べてみると・・・
あるわけないだろうと思っていた塔婆専門のサイトとブログがあったのです。
正直言って「塔婆」というあまりの専門性に驚いてしまいました。
食事であればカレー・うどん・ラーメン・牛丼に特化したお店が一般的になっていますが、「塔婆」に特化したサイトで一体誰が購入するのかといえば、間違いなくお寺さんでしょう。
もし私が塔婆屋さんだったら、顧客になるであろうお寺さんに対しブログに何を書けばいいのだろうかと真剣に考えてしまいました。例えば「環境にやさしい一年で朽ちる塔婆」「墨が滲まない塔婆」の御紹介や、塔婆作成の作業風景などでしょうか。
塔婆の歴史や成り立ちなどの話で何とか続けられるかもしれませんが、あまりの専門性にいずれネタ切れを起こしそうなので、思い切ってブログを閉鎖しホームページ一本に絞って商売するでしょうね。
今日は余計なことで悩んでしまいました。
ここぞとばかりに、お盆に向けて墓地の見まわりに行ってきました。
瑞雲寺境内にある歴代住職のお墓に二本の角塔婆が立っています。
片方の角塔婆の屋根の下では蛙が休んでいました。
角塔婆の屋根の下で休む蛙
寺に戻り、角塔婆が気になりましたのでネットで調べてみると・・・
あるわけないだろうと思っていた塔婆専門のサイトとブログがあったのです。
正直言って「塔婆」というあまりの専門性に驚いてしまいました。
食事であればカレー・うどん・ラーメン・牛丼に特化したお店が一般的になっていますが、「塔婆」に特化したサイトで一体誰が購入するのかといえば、間違いなくお寺さんでしょう。
もし私が塔婆屋さんだったら、顧客になるであろうお寺さんに対しブログに何を書けばいいのだろうかと真剣に考えてしまいました。例えば「環境にやさしい一年で朽ちる塔婆」「墨が滲まない塔婆」の御紹介や、塔婆作成の作業風景などでしょうか。
塔婆の歴史や成り立ちなどの話で何とか続けられるかもしれませんが、あまりの専門性にいずれネタ切れを起こしそうなので、思い切ってブログを閉鎖しホームページ一本に絞って商売するでしょうね。
今日は余計なことで悩んでしまいました。