河北新報県内版で「多賀城図書館ビル来館者50万人超す」の記事があった6日、金山図書館運営委員会の方々と一緒に多賀城市立図書館の視察研修に行って参りました。この図書館の何が話題かというと、TSUTAYAが手掛ける武雄市(佐賀県)、海老名市(神奈川県)に次いで三館目の図書館だからです。
JR多賀城駅すぐ近くの多賀城市立図書館へはTSUTAYAの商業施設を通って行くような造りになっています。視察研修では、図書館職員のTさんに各フロアを案内解説して頂きました。この多賀城市立図書館は29ジャンルに分類され、25万冊が見られるようになっているとのこと。天井付近の空いた書架に本が入ると35万冊ほどになるようです。
宮城県各市町村の市史・町史に関しては、残念ながら丸森町史(※実は絶版貴重本なのです!)はありませんでした。Tさんは、丸森町史を何とか手に入れたいようなことをおっしゃっておりました。多くのジャンルの本がある中で、震災関連の本や多賀城関連の地域の本が充実していました。金山図書館も丸森関連の郷土史の本の充実を図っていきたいですね。
特に力を入れていると思った点は、大型絵本・赤ちゃん絵本・国内および海外の絵本などが充実していたところです。児童書のフロアを一通り説明を受けた後、子供向けトイレを見学しました。大人が座れない程の可愛らしい小さな便器を見た時、本当に来てもらいたいという意気込みを感じました。
本の検索はアイパッドとプリンターが所どころにあり、膨大な書籍の中からスムーズにたどりつくようになっています。貸出は一人10点15日間、自分で図書館利用カードを読み込ませた後、タッチパネルで操作して借りるような形式になっています。
特に印象的だったのは「読書通帳」です。これは自分が読んだ本を通帳に記帳できるようになっております。銀行の通帳のように、読んだ本が記帳すればするほど、また本が読みたくなるという面白いサービスだと思いました。アイパッドを使った本の検索や読書通帳のようなシステムの導入に関して具体的な金額は言わなかったものの結構かかったそうです。
最後に、面積が狭い金山図書館(蔵書数約2万冊)に対し、面積が広い多賀城市立図書館(蔵書数約25万冊)のような運営・システムを導入できるかどうかについてですが、考えるまでもなく無理だと思いました。しかし、多賀城市立図書館を案内解説して頂いたTさんのお話の中に、絵本の読み聞かせが始まったら、騒がしかった子供が静かになって熱心に聞いていたという「読み聞かせの力」にヒントがあるように感じました。
本を読むことが好きな子供が増えればという点については金山も多賀城も一緒です。早速、割り当てられた図書館の予算で、児童書・絵本を中心にTSUTAYAで購入してきました。他の運営委員会の方々が選んで購入してきた本も楽しみに待っていて下さい。これで多賀城市立図書館視察研修の報告を終わります。
多賀城市立図書館
JR多賀城駅